草刈り

弊社が借りている資材置き場は、草の生える法面に囲まれています。概ね、1000平米くらいの法面で、賃貸契約の中に、定期的な草刈りが含まれています。この草刈りが、結構、重労働なのです。

出張の切れ間の数日で、草刈りを完成させて、次の現場の仕込みをすると、それで休みは消えてしまいます。けど、自分は草刈りが大好きです。

前は、エンジン式の草刈機を使っていたのですが、オートバイ用のレーシングオイルを入れて、回転が上がって、調子に乗って作業をしていたら、草刈機のギヤボックスがぶっ飛んでしまい、現在は、充電式の草刈機を使っています。

草刈りをしていると、鳥が後をついてきます。私の草刈機のスウィングの絶妙な外側を、ピョコピョコついて歩くのです。最初は、1羽、気付くと20羽くらいになって、大騒ぎで草刈りを、手伝ってくれます。

最初の一羽は、エンジン音を聞きつけてやって来て、電線の上で私を観察しはじめます。すぐに私の後ろに降りてきて、刈った草の間の、何かを啄みます。そうして数分、私と一緒に歩き、謎の咆哮をはじめます。そうすると、仲間が一斉にやってきます。そうして一緒に草刈りをして、私が休憩をとるとどこかへ行き、再開すると、また戻ってきます。そうして、一日、鳥たちに大騒ぎしてもらって、草刈りを終えます。これ、かなり楽しいです。「ブレーメンの笛吹き」みたいです。鳥たちが、自分の後ろを付いてまわり、たまに目が合うと、何かを訴えて鳴かれて、なんだか分かったつもりで会話して1日過ごす。これ本当に、楽しいです。

最近は、充電式に変えたので、鳥たちが気づかないみたいです。この前は、たまたま見つけたらしく、斥候の一羽がやってきたのですが、私の前に立ちはだかり、しきりに何かを訴え始めました。私の想像だと「おじさん、静かにやったら、気づかないでしょ」って、怒ってる様な、気がしました。

鳥たちよ、ごめん、おじさん、今またエンジン式の草刈機を買う、財力が無い・・・。